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カメラの絞りとボケと画質・・・F値によってどう変わるか見てみましょ

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一眼やミラーレスカメラ買うとまず憧れるのがボケですよね。
ボケ具合はF値(=絞り)で設定しますが、F値というのは何もボケ具合を決めるだけの数字ではありません。
どういう値で、いじるとどうなるのか知っておけば、思い通りの写真が撮りやすくなりますよ!たぶんね!
初心者向けに、懇切丁寧にご説明しましょう。



絞りって何ぞ?

絞りって、いわゆるF値のことです。
初心者の方はとりあえずF値を小さい値にすればするほど背景がボケた写真が撮れる!
と覚えていたりするのではないでしょうか。私もそのクチでした。

ご存じの方には当然の話ですが、
そもそも絞りとは・・・

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レンズに入る光の量を物理的に遮って調整する羽根のような構造です。
「絞り込む」というのは、「F値を大きくする」ということです。
「開放する」というのは、「F値を小さくする」ということです。
レンズのスペックでよく言われる「開放絞り値」というのは、
そのレンズで出せる一番開放寄り、つまり最も小さいF値のことです。


いっぱい開放出来るほど、光を遮るものがなく、多くの光を取り込める為、
「明るいレンズ」と呼ばれます。
皆さんのレンズの開放絞り値はいくらでしょうか?


絞り込むとどうなる?

光の入り込む領域が狭くなるので、暗くなります。つまり、シャッタースピードが遅くなります。
その代わりに、被写界深度(焦点の合う範囲)は深くなり
近くから遠くまで、くっきりピントが合うようになっていきます。

写真の画質自体は、少し絞った方が良くなります。
一般的にレンズが最も良い画質を得られるF値は
開放より数段絞った辺り、とか、F8が大体のレンズで一番画質の良いライン、などと言われています。
諸説ある、という感じですが、とりあえず少し絞った方が画質も良くなるのです※
ただ、やり過ぎると「回折現象」という現象が起こり、逆にまた画質が悪化します。

※ここでいう「画質が良い」というのは、画素数のことではなく、「被写体をシャープに写せている」ということです。


開放していくとどうなる?

「絞り込む」のほぼ逆ですが・・・
光が入りこむ領域が広くなるので、明るくなります。つまり、シャッタースピードが速くなります。
被写界深度は浅くなり、ピントの合う範囲が狭くなります。
「F値を小さくすれば背景がボケる!」と言いますが、要はピントの合う範囲が狭いということなんです。

開放F値1.4とか、明るい単焦点レンズを持っているとついついレンズのスペックをフル活用したくて、
常時絞り開放で撮りたくなるものですが、これもご用心。
そこまで絞りが開放されると、かなーり被写界深度が狭くなるので、
被写体がちょっと手前や奥に動くだけでボッケボケになったりします。

どこからボカしたいか、どこがボケると困るかを考えて、ほどほどの設定をわきまえましょうね。





F値によってどう変わるか見てみる

さて、F値ごとの違いを見るために、こいつに協力してもらいます。
下呂温泉のおみやげで買ったけど実はどこでも売ってた悲しみのカエル」です!

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さて、ちょっとデカい画像を並べますよ。
じ~~っくり見てみてくださいね。


resize.jpg


いずれもiso100で、シャッタースピードは上から順に
1/15秒1/5秒0.8秒10秒です。
見た目はほぼ同じように見せかけて一番下の画像はかなり絞り込んでいるので、
シャッター10秒開けっ放しです笑




手前の黄色い目玉と奥のカエルの口元にご注目。
絞り込む(F値を大きくする)ほど、どんどん焦点が合っていくのが分かると思います。
先ほど説明した通り、被写界深度(ピントの合う範囲)が深く(=広く)なってるからですね。



さて、次に見て頂きたいのは手前のカエルの左目、
全ての写真でピントを合わせている部分です。
画質を勝負させます。

hikaku2.jpg

どうでしょう。目のガラス玉についたホコリと接着剤の固まったあとの糸・・・
よーーく見てください。
どちらもピントはジャストミートしてるはずなのに、F6.3の方がシャープで
F22の方はどことなくボヤンとしている印象ではないでしょうか。

スマホで見ている方は分かりにくいかも・・・?PC推奨です。


「よーく見比べて初めて分かる誤差じゃねえか!誤差誤差!」と思うかもしれません。
正直、SNSに乗せるようなサイズならこんなの、バレません。
ただ、例えば超自信作、お気に入りの写真をとびきり大きく印刷しちゃおう!などと考えた際に、
ベストな画質を出せていなかったら、ちょっとショックです。
私もよくあります。印刷して初めて、
「あーここ若干ピンボケだったんだ・・・」(開放しすぎてピンボケ)
「あーここシャープに写し切れてないかも・・・」(絞り込み過ぎて画質悪化)
って言うやつ。

んなことになるなら、いつでもF値にこだわって撮影しておくといいのだよ、と思うのであります。

YAMAyamasha-15_TP_V4.jpg

ちなみに、なんで少し絞った辺りが一番画質がよくなるの?

って話ですが、これはレンズの「ええとこ」だけを使うからなんだそうです。
絞りで覆っていく凸レンズは、ご存知の通り、真ん中が太く、端に行くほど薄くなります。
レンズというのは太い部分ほど品質が良いそうで、
レンズの薄い端に行くほど光の収束する箇所に誤差が生じやすく、その結果、
収差や歪み、流れ、周辺減光・・・等様々な不調をきたします。

だから、レンズの端を塞ぐ(=絞る)と、
実質レンズの「ええとこ」だけを使うオイシイ撮影が出来るので、画質が良くなるのです。
ただ、先に述べた通り、絞り過ぎると今度は「回折現象」という現象が画質に不調をきたします。
先ほどF22で撮った例がそれですね。


5D0I9A3631_TP_V4.jpg

少しカメラに慣れると常に絞り優先オートで撮影される方も多いかと思います。
私もそうしているのですが、長らくの間ボケと明るさを調整することしか考えていませんでした。
絞りはこれに加えて実は画質にも影響を与えているので、
状況に合わせて使い分けてみてくださいな!

なんで絞り優先で撮るのさ?という話についてはこちらの記事をご参考に。


まとめ

プログラムオートで撮ると、F値もシャッタースピードもカメラが決めてくれるので楽ちんですが、
背景をボカしたいのか、画面全体をシャープに写し取りたいのか、
撮影意図によってF値を設定できるようになったらカメラがもっと楽しくなります。
その位、絞りは画作りに大きな影響を与えます。


それを知った上で・・・明るい単焦点レンズとか買うとクソ楽しいですよ!
メインの被写体が浮かび上がるような写真作りがしやすくなります。

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↑こちらは今回の比較検証にも使ったレンズです。
キヤノンの通称、「撒き餌レンズ」です。
安いのでまず最初の交換レンズとして初心者が買い、ここからレンズ沼にズブズブとはまっていきます。


絞りで遊ぶのに慣れてきた方にはオススメです。
ではでは、今回の記事を参考に、色々設定を弄りつつカメラを楽しんで頂けると幸いです。



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